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2008年1月14日 (月)

京響の新年度プログラム

 京都市交響楽団の新しい年度の定期演奏会の予定が発表された。

 http://www.city.kyoto.jp/bunshi/symphony/

 新年度は、常任指揮者が大友さんから広上さんに代わることになり、指揮者も多彩になった。とはいえ、広上さんの登場が少ないのと、その他の指揮者も目新しさが少ないことは残念である。

 広上さんの登場は、定期と第九あわせて3回。最初が、4月の定期である。メインが「シェラザード」なのは、7年前の大友さんの常任指揮者披露演奏会と同じである。何か意味でもあるのだろうか。ただし、ハイドンの「ロンドン」の組み合わせというのが面白い。オーケストラの基礎となる古典派から、オーケストラの魅力が詰まった「シェラザード」まで多彩な演奏を聴かせるという決意と受け取りたい。

 次の登場は、だいぶん空いて暮れの第九となる。ここのところ大友さんが第九を振る機械が多かったので、今年は新鮮な第九が聴けそうである。「アヴェ・ヴェルム・コルプス」とセットであるが、京響市民合唱団をどのように広上さんが鍛えてくれるか楽しみである。

 続いて来年1月の定期に登場。バーバー、ガーシュウイン、バーンスタインのアメリカ音楽特集である。アメリカのコロンバス交響楽団の音楽監督でもある広上さんがアメリカ音楽を取り上げるのは驚くには値しないが、この選曲で2月の東京公演に臨むというのが興味深い。これまで東京公演などでは、ブラームスなど正統派の音楽を持っていくことが多かったが、東京のクラシックファンにも一味違う京響を聴かせることだろう。

 従前の常任指揮者の大友さんは2公演。7月には、CDでも共演したフセイン・セルメットとの再演。10月は、エルガー、ヴォーン=ウィリアムズという得意の英国音楽でと、手堅い選曲である。ある意味、これまで京響でやってきたことの延長線上にあるプログラムである。

 毎年登場の元音楽監督の井上道義は、モーツァルト、クセナキスにホルストの惑星と並べた。クセナキスは、以前にも京響で取り上げた道義さんのお気に入り。

 その他の日本人指揮者は、6名。いずれも関西にゆかりの深い方が多い。関西フィル常任の飯守泰次郎、大阪センチュリー前常任の高関健、同じくセンチュリーの首席客演指揮者に就任する沼尻竜典、大阪フィルの指揮研究員だった下野竜也、オペラハウス管常任の山下一史と続く。3月の尾高忠明さんも京響、大フィルなどの出演が多くおなじみである。特に高関、沼尻、下野、尾高の4氏は少し変わった曲をプログラムに入れてきており楽しみである。

 外国人指揮者は、2名。ジョン・アクセルロッドは日本初登場。エッシェンバッハの秘蔵っ子ということだが、同じ指揮者兼ピアニストのアシュケナージに見出された広上さんの経歴とだぶって見える。選曲も多彩で面白い。2月のマルク・ゴレンシュタインはロシアから。選曲もお国ものだが、中でもスクリャービンの交響曲第2番というのもめったに聴けない曲だと思うので楽しみである。

 全体的に指揮者やソリストは50周年のころからするとずいぶんと地味になったが、選曲は大友時代からすると少し多彩になりつつある。後は、今年はこれを聴かせるという統一的な方向性があったらもう少しよかったのにと思われる。ともあれ、常任指揮者が代わってどのように京響が変化するか楽しみである。

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コメント

こんにちは。
TBだけにするつもりでしたが、拙ブログからココログへのpingを弾かれてしまいましたのでコメントを残させていただくことにしました。
それにしても、発表時期が他のオケに比べて遅いとわかっていてもヤキモキするものですね。

 広上さんの定期登場が2回というのはすでに新聞報道にもあったので(ただし08年度だけなのか09年度以降もなのかは文中からはわかりませんで、コロンバス響が確か10週間?で東京音大の教授職もありますし、あまり数は増えないのかもしれませんが)覚悟していましたが、プログラムでもっと‘攻め’ると想像してましたので、その点ではちょっと拍子抜けです。まあ山椒がちょっとだけきいてたりお遊びがあったりしてますけど(笑)。
 大友さんは『UK-Japan 2008』に合わせて全部英国モノで統一してもよかったのにと思います。まさに大友さんのためにあるような国家間イベントですのに(苦笑)。ミッチーのプロは彼自身のの就任披露の時と全く同じだそうですね。

>特に高関、沼尻、下野、尾高の4氏は少し変わった曲をプログラムに入れてきており楽しみである。
というのには全く同感です。邦人作曲家が武満さんともう1人採りあげられているのもいいですね。
 それから、アクセルロッドは新日フィルのアルミンクの後任でルツェルン歌劇場と座付きオケの職に就いてる指揮者ですが、まだ若い感じです。客演指揮はもう少し外国人の比率が多くてもよかった(来期の大フィルほど極端でないにしろ)と思うのですが、人選自体は今までの傾向から変わった印象ですので、ゴレンシュタイン共々とても楽しみにしています。
 若干不満が無きにしも非ずですが、予算の都合とかもあるのでしょうし、一見王道のようでいて彼方此方に山椒がきかせてあるようですので、一年間楽しませてもらえるのでは、と思います。

 また、京響HPではなく市の文化市民局がリリースした広報資料の方にあったのですが、
“さらに新年度からは,定期演奏会の開演前に指揮者や評論家などによる「プレトーク」を,終演後には指揮者や京響メンバーとの交流を深める「レセプション」を開催します。聴衆との距離を縮めることでクラシック音楽をより身近に感じていただき,京響ファンのさらなる拡大を図ります。”
ということだそうで、こうした取り組みは大いに評価したいと思います。というか、こういったものこそ京都市はもっと市民に宣伝してもいいでしょうに、と思うのは私だけでしょうか?(苦笑)
http://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/cmsfiles/contents/0000030/30166/h20kyoukyoujishu.pdf

投稿: J.D. | 2008年1月15日 (火) 02時38分

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