京響の新しい時代へ
京都市交響楽団の新しい常任指揮者 広上淳一さんを迎えての初めての定期演奏会が開かれた(18日。京都コンサートホール)。
常任指揮者が変わったといって即座にオーケストラが変わるものではないだろう。しかし、今日の演奏は、いつもの大友さんの演奏とは明らかに違う音楽を奏でていた。それは、広上さんと楽員との新しい音楽を作ろうという意気込みの現われだろうか。
確かに、音がそろっているかといった点だけでいえば、大友さんが振ったときの方がバランスが整えられ、聴きやすい音になっているのは確かである。そうした点から見れば、今日の演奏は、キズの多い演奏ということになるだろう。
しかし、大友さんが常に端正な演奏を崩さなかったのに対し、広上さんの棒の下に繰り出される音楽は、表情が豊かで、魅力的である。
前半のハイドンのロンドン交響曲は、1月に井上道義さんの指揮で演奏された前期の交響曲と違い、最後期の作品らしく、華麗で明るい演奏に仕上がっていた。最近のサクサクっとした軽いハイドンとは違い、時代考証よりも音楽の楽しさを優先させたような演奏である。
後半のシェエラザードも、京響のレヴェルの高さを活かした選曲である。広上さんの指揮にまだなじまないのか、精度は今ひとつであるが、これまでの京響から聴かれなかった、積極的で力強い演奏が聴かれた。
これまで、京響は、上手いが、おとなしいオーケストラと言われてきたが、これを機に、上手くて、かつ、熱く燃える演奏を期待したい。
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